からっ風と太陽が知っている こころみ学園物語
ジャンプ・ジャンプ S.

 4月28日、下北沢シネマで上映されたドキュメンタリ映画「からっ風と太陽が知っている こころみ学園」を見てきました。
 ふたばの会の方たちも何人か現地に行かれていますが、こころみ学園は足利市の山間部のブドウ畑に囲まれたワイナリーを持つ知的障がい者施設です。園長の川田昇さんが協力者6人と山を開墾してから40年がたち、現在、17歳から83歳までの90人が仕事と生活を共にしています。 (食事は毎回30食作るということですので、職員数は40人くらいでしょうか…) 上映会には大原作業所、喜多見作業所、下馬福祉工房の利用者の方たちも参加され、下高井戸シネマは補助席も出て、満員の状態でした。

こころみ学園の仕事の主なものは、ブドウと椎茸の栽培で、傾斜35°の山仕事で、椎茸の原木や収穫したブドウの運搬は全て人的動力で、なかなかの重労働のようでした。90人プラス職員全員の食事作り、洗濯も仕事分担で行い、寮・ケアハウス・グループハウスのルームメイトは互いに援助しながら生活している様子が見られました。こころみ学園に入園して20年、30年と生活していて、正月とお盆に実家のある人は帰省し、敷地内には親・きょうだいが生存していない人達20名の共同墓所もあり、親亡き後の生活を終生こころみ学園で過ごすようです。最年長の83歳の女性は、月1回の町での買い物にも車いすで参加していました。ダウン症を持つ人と自閉症を持つ人たちがほとんどで、体中で生活が「楽しい」と表現していたのが印象に残ります。

このドキュメンタリーは2004年に完成されたもので、完成されるまで6年がかかったそうです。監督の藤沢勇夫さんは世田谷区の経堂在住の方で、毎年11月の学園の収穫祭に経堂からバスをしたてて、支援者、地域の方たちと参加されるそうです。今年の収獲祭にはお誘いを受けましたので、ふたばの会の皆さんにもご案内を致します。ジャンプ・ジャンプの親の会でも、これから子供たちの生活をどのように考えたら良いか、いつも話題に出ます。いろいろなお話を聞くのも大切ですが、実際に生活している様子を見るのはもっと貴重な体験かと思います。今年の収獲祭にはジャンプ・ジャンプのメンバーも親子で参加する予定です。
 ふたばの会の皆さん、子どもたちの幸せ、親の幸せのためにぜひ皆さんのお知恵をお貸しください。