ふたばの会就学相談会報告
研修担当 K.

 今年度の2回目の就学相談会を1月19日(土)総合福祉センター3階研修室で開きました。
 今回は、長年世田谷区で通常の学級において、多くの障がいのある児童(教育委員会の就学相談で、支援級もしくは支援校判定を受けたお子さん)を担任した経験がある牛島貞満先生にお話を伺い、参加者の質問、悩みに対してアドバイスをいただきました。
 
 牛島先生は、35年の教員生活のうち22年間は何らかの障がいのある児童の担任をしてきました。また世田谷区で障がいのある児童を通常の学級に通わせている保護者との交流会を毎月開催し、必要に応じて世田谷区教育委員会と交渉する活動などを行っています。
 相談会では、まず牛島先生から用意していただいた資料に基づいて具体的な経験を話していただきました。
 
 ふたばの会会員の方のお子さんを1,2年のときの担任をしていたので、そのときの学校での様子、学習の取り組みについて写真など参考にしながらお話くださいました。授業や行事に参加できるよう工夫することは、他の子どもたちにとってもいい学習になることを説明されました。また本人がわからない様子であっても、どこかで聞いたものが蓄積されて、高学年になってから突然計算や漢字ができるようになる例もある、わからないから無駄だと決めつけがちであるが、いまできなければいけないというわけではないのだということを力説されました。またそのお母様に出席していただいたので、5年生になられたお子さんの目覚しい成長振りについてもご報告いただきました。
 
 その後、質疑応答に入り、いろんな質問がでました。
 幼稚園、保育園では、他の子どもと同じように育ってきたのに、就学となると別の道が用意されていて、選択をせまられることになります。学校選びはどのようにすればいいのかという質問です。
 先生は、一番大事なのは、いつか社会にでて自立することを念頭に置きながら地元に友達をつくること、社会性を身につけることである。学校を選ぶにあたっては、近所であり、なるべく大きい学校のほうが良い、なぜかというと教員もいろんな人がいるため、教員が固定されるより学校側の采配の選択肢が多いほうがいいからだ、というお答えをいただき、出席者からもなるほどという声があがっていました。
 
 またその他にイジメの問題や日々の学習の仕方、時間についての質疑応答がありました。
 その後、就学している保護者から、学校での苦労話など報告があり、当初予定の2時間を30分延長して相談会は終わりました。
 当日都合が悪く参加できなかった方も、牛島先生の主催する交流会は毎月開催されておりますので、ご希望がございましたら、連絡先をご案内いたします。
 世田谷区は保護者の希望が最終決定となります。いろんな意見や学校公開を参考にして十分検討されることをお勧めします。



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