ダウン症は病気ですか?

人間は一人ひとり、違いを持っています。ダウン症は、そんな違い(体質とか個性)の一つと考えたほうがいいと思います。
正式名は「ダウン症候群」(英・ダウン博士の名前より)。どの国にも約1,000人に1人の割合で生まれます。

なぜダウン症になるのですか?

私たちの体のたくさんの細胞の中には、46本の「染色体」というものが入っています。
たまたまそれを47本もって生まれてきたのが、ダウン症の人たちです。

どんなふうに育つのですか?

ゆっくりかもしれませんが、一歩一歩確実に成長していきます。
早い時期からの働きかけが大切なので、ほほえみかけ、話しかけ、遊んであげてください。

学校はどうなりますか?

保育園や幼稚園のときの友達と一緒に、地域の小学校や中学校へ通っている人がたくさんいます。そのほかにも、年齢や個々の状況に応じて特別支援学校(養護学校など)を選ぶ人もいます。

友達をつくることはできますか?

もちろん! 明るくてやさしいのがダウン症をもつ人たちの自慢です。
人なつっこい性格で、学校でも職場でも、どこに行ってもすぐに人気者になります。

仕事はどうしてますか?

施設や作業所ではもちろん、レストランやパン屋、クリーニング店など、様々な分野で多くの人が働いています。画家や演奏家、俳優として活躍している人もいます。

ダウン症について

名称の由来は、1866年にイギリスの医師、J.ラングドン・ダウン氏が最初にこの症候群について書いた論文によるものです。  

ダウン症は、染色体が通常より1本多いことにより、知的発達の遅れや、心疾患などの合併症を伴うこともある先天性の症候群です。21番目の染色体が1本多いタイプがほとんどなので、21トリソミーと呼ばれることもあります。
 
近年、心疾患などの合併症は、手術により機能が回復するケースが多くみられるようになっています。ダウン症の子どもたちは、成長に少し時間がかかりますが、その道筋は同じです。家族の積極的な関わりや、医療・療育・教育などの専門家によるサポートが、ダウン症の子どもたちの成長を促すことを、多くの実例が証明しています。

(財)日本ダウン症協会ホームページより許可を得て転載